ソフトボードのメリット・デメリット
最近人気上昇中のソフトボード(スポンジボード、ソフトサーフボード、ソフトトップサーフボードとも言われますが)、使ったことはありますか?興味はあるけど安い買い物でもないし、どうしようと悩まれている方も多いのではないでしょうか。
一昔前はソフトボードといえばサーフショップのレンタル用初心者ボードというイメージだったので、ダサいという人もいましたが、最近では経験者がセカンドボードとして持つことも増えました。
需要の増加に合わせてソフトボードも様々なスペックやおしゃれなデザインのものが増えてきています。
まだ使ったことないサーファーも、これからサーフィンを始めようとしている人にも、ソフトボードの特徴をわかりやすく、一般的な堅いサーフボードとの違いやメリット・デメリットを簡単にまとめたいと思います。
1. ソフトボードの特徴とハードボードとの違い
メーカーや種類によって色々な種類があるので一概に言えない部分もありますが、まずは前提となる一般的な特徴についてご紹介します。
1.1. 素材が違う
ブランドやボードによって異なりますが、IXPEやEVAといった発泡素材でサーフボードの表面をコーティングしています。例えばIXPEは、キャンピングマットなどに使われることの多いクッション性のある素材です。一般的な硬いサーフボード(PUやEPSなどの表面が硬いもの)と比べて表面が柔らかい、発泡性素材のため水を吸う、(同じ容量であれば軽い)という特徴があります。
1.2. 浮力が違う
ハードボードと比較してスポンジボードは一般的に厚めに作られています。そのため同じ長さのハードボードと比較して容量が大きくなります。また素材自体が軽いため、同程度の長さのハードボードと比べて浮力が非常に強くなります。
2. ソフトボードのメリット
上記の特徴を踏まえた時の、ソフトボードの主なメリット・デメリットは以下の通りです。
2.1. 怪我をしにくい
初心者サーファーあるあるですが、膝やスネをボードにぶつけてあざや傷跡だらけになった経験のある方もいるのではないでしょうか。ソフトボードはクッション性のある素材を使っているため、このような経験を減らすことができます。
また混み合った海でサーフィンするとき、特に初心者は他人にボードをぶつけるリスクもあります。このような時に、人に怪我をさせるリスクも軽減することができます。
2.2. 波をつかまえやすい
前述の特徴2から来ていますが、容量が大きく浮力が強いと波のパワーを受けやすく、より早く・多くの波に乗ることができます。初めてサーフィンをした時に、波に乗れた時の感動は今でも忘れられません。いつまでたっても嬉しいですが、この感覚をよりたくさん経験できるわけです。またサーフィンの上達には、少しでも多くの波に乗ることが第一歩ですね。初心者用と考えられる最大の理由はこのためです。
経験者にとっては、パワーのない小波用のセカンドボードとして使われることが多いようです。
2.3. 壊れにくい
素材の違いに由来するものですが、スポンジボードはクッション性のある発泡素材のため、ぶつけてひび割れるようなことが起こりにくいです。一方でハードボードはボードの表面を硬くコーティングして内部に水が浸透しないようになっています。そのため、硬いものにぶつけてヒビが入ってしまうと、水が侵入して浮力が落ちてしうため、注意が必要です。スポンジボードでは、持ち運びの時に硬いもにコツンとぶつけてひやっとするような心配が軽減されるわけです。とはいえ、長くきれいに使っていくには、スポンジボードだって丁寧に扱う必要があります。
2.4. 安い
スポンジボードにも安いもの、高いものがありますが、総じてハードボードと比べるとかなり安く売られています。考え方は人によりますが、スキルの上達に合わせてボードを変えていくことを前提に、慣れるまでスポンジボードで、とか、小波の用のセカンドボードとして、家族や友人にサーフィンを教えてあげる時用に購入する人が多いようです。
よくスポンジボードが初心者にむいているというのは、このようなメリットがあるからですね。一方でスポンジボードのデメリットはどのようなものがあるでしょうか。
3. ソフトボードのデメリット
3.1. ターン性能が低い、クイックに動けない
ハードボードのショートとロングの違いにも近いですが、サーフボードが厚めに作られていることが多いため、レール(ボードのエッジ)が波に食い込みにくく、クイックなターンがしにくくなります。最近ではターン性能を上げるために、厚みをおえたソフトボードや、テール形状がターンに適したデザインのソフトボードも増えています。
3.2. 水を吸う・吸った水が垂れる
素材の特性上、水を吸って海から出てくると思ったより重くなります。そして表面の水分を拭き取っても、収納時に立てかけると中の水が出てきます。そのため、室内に収納する前に、しっかりと中の水を出してから保管する必要があります。
3.3. ワックスが落ちにくく、汚れが目立つ
こちらも素材に起因する特徴ですが、ワックスが素材の隙間に入り込み、またスポンジ素材のためハードボードのようにスクレーパーできれいに削り取ることができません。ある程度は落とすことができますが、ハードボードのように完全に落とすことは難しいことに注意が必要です。どうしてもきれいに乗りたい方は、表面に特殊加工をしたワックス不要タイプを選択するのをお薦めします。
デッキシールを貼ることもできますが、ハードボードと比較すると剥がれやすいので、粘着力の高いシールを使う必要があります。
一般的な違いは記載した通りですが、初心者がソフトボードでサーフィンの楽しさを知るのにデメリットはありません。賢く選べば長く乗れるお気に入りの1本になると思います。
どちらにせよ自分にあったサーフボードを選ぶのが、楽しく波乗りすることには一番大事です。気になったボードがあったらぜひ挑戦してみてください。
それではまた。楽しいサーフィンライフを!