同じサーフボードでもフィンの形やサイズ、セットするフィンの数で変わる乗り心地。

今あなたが持っているサーフボードもフィンを変えただけで、新しいサーフィンの楽しさを知ってよりサーフィンが好きになるでしょう。

クルーズなスタイルを楽しむロングボードに合ったフィン選びから、スプレーを飛ばしたカービングを楽しむミッドレングスボードに合ったフィン選びまで、今よりもっとサーフィンが楽しくなるものをご紹介いたします。 

1. フィンの数でどう変わるの?

1.1. シングルフィンセット

シングルフィンセットは、センターフィン一つだけなので、水面への抵抗力が少ないため直進性に優れています。そのため加速しやすいという特徴によって、小さい波や厚くて割れにくい波でも、クルーズな乗り心地を楽しむことができます。

また、クラシックなサーフスタイル、そのゆったりとした乗り心地と、巧みなレールワークやウォーキングで乗りこなすり独特なサーフスタイルには、自分のサーフボードに合ったシングルフィンは欠かせません。

1.2. トライフィンセット

トライフィンセットは、センターフィンと両サイドに小さめの2つのスタビライザーフィンを合わせた3枚のフィンのセットアップになります。そのため、シングルフィンよりも水面への抵抗力が生まれ、直進に優れたシングルフィンにはない、水面を駆け上がる吸着力が生まれます。そのため、ショートボードのパフォーマンスのようにダイナミックな技をロングボードやミッドレングスボードでも繰りなすことが可能になります。

 

2. センターフィンのサイズ選び

ロングボードのセンターフィンのサイズ選びは、一般的にサーフボード1ftに対して1インチの高さで計算してフィンを選びます。9ftなら9インチのセンターフィン、10ftなら10インチのセンターフィンが適していているとされます。これはミッドレングスサーフボードも同様です。長いものならノーズライドがしやすく、短いものなら動かしやすいことでターンに優れています。

また、フィンの形状が細めのものなら、長さをプラスしたものを選ぶことで、ノーズライドの安定性と、ドライブの効いたターンを楽しむことができます。よりクラシカルなサーフィンを楽しみたい場合、太めのフィンであってもさらに長さをプラスして重さのあるボードに安定感増したセットアップをオススメします。

 

3. センターフィンの種類

ここでは簡単にセンターフィンの形の違いを紹介します。

3.1. Pivot Fin(ピボットフィン)

pivot fin ピボットフィン

もしあなたがノーズライドやクラシカルでエレガントなクロスステップを楽しみたいのであれば、ピボットフィンがマストバイアイテムになるでしょう。

着水面が広デザインは、ゆっくりとしたフローを生み出し、ノーズまでのクロスステップをよりゆっくりとした乗りこなしにしてくれます。

ノーズライドのコントロールしやすさだけでなく、マニューバーな乗り心地楽しむことができます。

3.2. Flex Fin (フレックスフィン)

flex fin フレックスフィン

繊細な動きの反応を水中に伝え、さらに動きのある華やかなダンスを楽しみたいならフレックスフィンが欠かせません。ピボットフィンがメローなサーフスタイルを演出するなら、フレックスフィンは躍動感を演出してくれる乗り心地を楽しめます。

ターンやカービング、カットバックなどのマニューバーな動きをロングボードのエレガントな動きに躍動感をプラスします。

3.3. All Round Fin(オールラウンドフィン)

all round fin オールラウンドフィン

どのセンターフィンをまず使おうか迷っているなら、まずオールラウンドフィンを必ず一つ持っているといいかもしれません。どんな波のコンデションでサーフィンするのか、どのサーフボードとマッチするのか、どんなサーフスタイルでサーフィンをしたいのか、いろんなことをこのフィン一つでカバーできる優れものです。

ノーズライドにも特化し、トリミングにも優れた乗り心地を楽しむことができ、またカービングや力強いドライブターンなどのパフォーマンスを楽しむこともできる、まさに名前の通り完璧なオールラウンダー。

3.4. D Fin (D フィン)

D fin Dフィン

文字通りD型どるような形のデザインをしたこのフィンは、オールドマルと言われるクラシックなサーフボードにビルドインされた貴重な古いサーフボードで見られます。とても重厚なサーフボードを着水面の非常に広い特別なサイズのフィンでコントロールします。

そのため、とても大きく重いサーフボードをドロップニーなどのクラシックスタイルで見られる独特なフットワークでコントロールするスキルが求められます。長く穏やかに割れる波があるポイントブレイクと言われるような場所でのサーフィンを楽しむことができます。

3.5. Hatchet Fin (ハッチフィン)

hatched fin ハッチフィン

ロングボードでクラシックな乗り心地を楽しむポピュラーな形のピボットフィンと、伝統的なクラシカルボードに特化したDフィンのちょうど間をとったようなデザイン。Dフィンよりも反応が良く、ピボットフィンよりホールド感がありノーズライドに特化した乗り心地を楽しめます。ピボットフィンよりさらにメローでクラシカルな乗り心地ですが、マニューバーな動きには不向きなので、Dフィンと同じように、ゆっくりとしたロングライドを楽しめるような場所でのサーフィンに向いています。

 

4. テールの形状とフィンの相性

サーフボードのテールの形状と求める乗り心地に適したフィンセッティングをご紹介いたします。

4.1. スワロー、フィッシュ、ムーン

スワロー、フィッシュ、ムーンは、回転性をあげてターンをしやすくしたテールのデザインなので、ハイパフォーマンスなサーフィンを重視したサーフボードになります。

そのため、フィンのセットアップでは、トライセットが主流で、センターフィンのみのシングルフィンセットにして乗り心地を変える時は、フレックスフィンやオールラウンダーで、マニューバーなデザインのサーフボードにマッチしたものを選ぶことをオススメします。

Swallow tail スワローテールFish tail フィッシュテールMoon tail ムーンテール

4.2. スカッシュ、ラウンド、ラウンドピン

スカッシュ、ラウンド、ラウンドピンは、ターンがしやすく安定感のあるデザインで、サーフボードの幅や重さ、ロッカーなどのデザインによって、クラシックよりなサーフボードから、マニューバーな乗り心地のサーフボードまで全てのデザインによく使われます。そのため、フィンのデザイン一つで乗り心地が大きく変わる可能性もあると言えます。シングルフィンセットからトライセットまで幅色く楽しめるオールラウンダーなセットが可能の組み合わせになります。

Squash tail スカッシュテールRound tail ラウンドテールRound pin tail ラウンドピンテール

4.3. スクエア

スクエアは、唯一ロングボードの中では、クラシックなロギングボードのシングルフィンセットに特化していると言えます。テールの幅が広ければ広いほど、ノーズライドに特化し、クラシックな乗り心地が楽しめますが、よりクラシックなステップワークのスキルが求められます。特にフィンとのマッチングによって、フレックスフィンでコントロールしやすさをあげたり、ピボットフィンでよりクラシカルなサーフスタイルにしたりと、自分にあったスタイルを楽しむことができます。

 Square tail スクエアテール

5. 実はとても万能なミッドレングスのフィン選び

ミッドレングスサーフボードは60年台後半のサーフボードレボリューションの時代から始まった歴史があります。

トリミングをしながら大きなターンを魅せるシングルフィンから始まり、ツインフィン、そして現在のショートボードに繋がるトライセットのサーフボードまであります。

ロングボードよりも動かせることで、大きな波もメイクすることができ、ショートボードよりも乗りやすく、いろんな波のコンディションにオールラウンドに乗れたりする優れものです。

シングルフィンセットでのセンターフィンは、サーフボード1ftにたいしてフィンが1インチの高さが基本になりますが、

ボードのボリュームや体重、波のコンディションによって、センターフィンのサイズをかえたり、スタビライザーをつけてトライセットにしてみたり、自分にあったフィンのセットを色々と試すことをおすすめします。

初心者にもオススメなのは、スープでの直進をミッドレングスで練習したり、その際にセンターフィンのみでパドルをスムーズにして練習することもできます。横に動けるようになった時に、トライセットでのショートボードに近いのマニューバーを練習することができます。

穏やかに割れる波でのサーフィンや、ゆったりとしたクラシカルなサーフィンを楽しみたい時はシングルフィンで、よりショートボードのようなダイナミックなスプレーをあげたマニューバーなサーフィンを楽しみたいときはトライセットで、いろんなサーフィンを楽しむことができます。