サーフィン テイクオフのコツ!サーフボードが波に刺さってしまう原因と対策
こんにちは、ビーチアクセス編集部です。
サーフィンのテイクオフでノーズが海に刺さってしまう...そんな悩みを抱えていませんか?
実はサーフィン経験者の99%が、このサーフボードが海に刺さってパーリングをしてしまうということを初心者〜中級者の段階で経験しています。
そして、サーフボードが海に刺さってしまうのは原因があります。
その原因が分かれば、誰でも簡単に海に刺さってしまうパーリングを予防する事ができます。
この記事を読むことで、その原因と解決策を理解し、次回のサーフィンで確実にテイクオフを成功させることができるようになります。
サーフィンのテイクオフでノーズが刺さらないためのポイントを学び、海での楽しい時間を増やしましょう。
この記事を書いた人:ビーチアクセス編集部(サーフィン歴5年と歴20年のサーファー)が執筆しています。
1.ノーズが刺さらない基本のテイクオフ
テイクオフでサーフボードのノーズが波に刺さらないようにするためには、いくつかのコツがあります。
- 波を見ながらパドリングをする
- 落ち着いてパドリングをする
- アゴをボードから離す
- 下を見ながら立ち上がらない
この方法を意識するだけでも、テイクオフで刺さりにくくなります。イメージしにくい場合は以下のYouTube動画が参考になるのでご覧ください。
2. サーフィンのテイクオフとは何か?
サーフィンのテイクオフとは何か?
この質問に対し、多くの方が「ボードの上に立つこと」と答えるでしょう。しかし、その実態は「波に乗ること」で、これがサーフィンの根本的な目的であり、その楽しさの源泉です。
テイクオフは、波と共に進むための重要な一手段で、ボードの上に立つことが全てではないのです。実際、ボードの上に立つのを焦りすぎて、波の力を十分に利用できずに乗り物を失ってしまうことがあります。
自転車に乗る状況を思い出してみてください。動いていない自転車に乗ろうとするとバランスを崩して転んでしまうでしょう。これと同じ法則がサーフィンのテイクオフにも働いています。自転車が勢いをつけるように、サーフボードも波の力とタイミングを利用して勢いをつけるのです。
パドリングにより推進力を得て、波の速度と合わせることでボードが波のエネルギーをキャッチし、安定します。しかし、速度が早すぎたり遅すぎたりしてもうまく乗れません。これは坂道で自転車を始めるのに似ています。
テイクオフとはボードの上に立つことだけではなく、「波の力とタイミングを合わせ、サーフボードと自身を進行方向へと進める行為」であると覚えておいてください。それはまさに「自転車に乗るために勢いをつける」行為と同様です。
3. テイクオフの基本的なやり方
サーフィンのテイクオフを習得するには、いくつかの基本的な技術が必要です。その中でも特に役立つのは、「パドリング」「プッシング」「ウォークアップ」の3つのテクニックです。これらを覚えて実践することで、サーフボードの扱い方が格段に上手くなるでしょう。
この3つの技術は、サーフボードの種類を問わず応用できます。ソフトボードからハードボードへ、ファンボードからショートボードへの移行もスムーズになるでしょう。
パドリングは、サーフィンのピークポジションに到達するためのものと、波に乗るためのものの2種類があり、状況に応じて使い分けます。
例えば、長距離ランと短距離スプリントを使い分けるような感じです。テイクオフに成功するためのパドリングは、リレーレースの短距離スプリントに近いです。
あなたはリレーレースの2番目の走者として、1番目の走者からバトンを受け取る役割を担っていると考えてみてください。1番目の走者が後ろから走ってくる速度に合わせて、スタートを切ります。そして、1番目の走者からスムーズにバトンを受け取り、自分の走りにシフトするのです。
さらに、次の走者(3番目)の位置を見ながら、最もスムーズに進むラインを選びます。顔を上げて視野を広げ、次の走者の位置を確認しながら走るのです。
サーフィンのテイクオフも、後方から押し寄せる波の速度とパワーに合わせて、自分の動きを調整する行為です。
3_1.テイクオフの時のパドリング
サーフィンのテイクオフを成功させるためのパドリングは、波の力を上手に活用し、波と一体となるための行為です。この時重要なのは、ただ速くパドリングをすることではなく、波の速度に合わせてパドリングをすることです。
初心者がサーフィンを始めると、テイクオフの時にどうしても慌ててしまいがちです。そのため、「とにかく速くパドリングをしよう」と焦ってしまうことがあります。しかし、これでは波とサーフボードの速度がうまく合わず、結果的に波に乗ることが難しくなってしまいます。
テイクオフの際のパドリングは、リレーレースでのバトンパスのようなものです。後方から来る波の速度に合わせて、自分のサーフボードの速度を調整する必要があります。そのためには、波をしっかり見て、焦らず、落ち着いて行動することが大切です。また、波を見続けることで波の動きを読み、適切なタイミングでパドリングを開始することができます。
覚えておきたいのは、「パドリングは速く漕ぐこと」ではなく、「波の速度にサーフボードを合わせるために漕ぐこと」が目的であるということです。パドリングの速さばかりに焦るのではなく、波との一体感を意識しましょう。
3_2.サーフボードを安定させるためのプッシング
サーフィンでは、ボードをしっかりと安定させることが非常に大切です。これを助けるために、プッシングという技術を用います。これは、上体を起こし、両手でボードを押さえつける動作のことです。
初心者や中級者が陥りやすいミスは、テイクオフの際に「すぐに立ち上がることが正しい」と勘違いすることです。実際は、テイクオフはサーフィンの次のフェーズ、ライディングへスムーズに移行するためのステップなのです。
ここで、自転車を曲がる時のイメージが役立ちます。自転車でカーブを曲がるとき、自転車を傾けて進行方向を向き、曲がる動きをします。ハンドルだけを回して曲がろうとすると、バランスが崩れて転倒してしまいます。これは、自転車と身体の速度とバランスが崩れるからです。しかし、体重を移動させることで、自転車の速度と重力、カーブを曲がる速度をうまく調節することで、バランスを保つことができます。
これと同じことがサーフィンのテイクオフにも当てはまります。テイクオフの際、ボードのエッジ(レール)を波の斜面にしっかりと入れることで、ボードを安定させることができます。これは、自転車がカーブを曲がるときにタイヤが地面にしっかりと接触して安定しているのと同じ原理です。
ですので、テイクオフの際に焦ってすぐに立ち上がろうとするのではなく、「プッシング」を行い、ボードのエッジが波にしっかりと入ることを意識しましょう。これにより、ボードが安定し、次のライディングへスムーズに移行することができます。
3_3.テイクオフの動作をスムーズに行うウォークアップ
サーフボードの上に立ち上がる時、飛び上がってジャンプするように立ち上がってしまう方が多いですが、それは間違いです。
テイクオフでボードの上に立ち上がるには、陸地でうつ伏せの状態から起き上がって歩き出す動作と同じ動きを行いましょう。
具体的なステップは以下の通りです。
- うつ伏せで寝そべった上体
- 進行方向を見る
- 胸の位置に両手を置く
- 上体を起こす
- 前足を前に出す(膝はつかない)
- 前足を起点に立ち上がる
- 一歩目を踏み出して歩き出す
このようなステップで立ち上がって歩き出す事が、陸上では無意識にできます。
サーフボードの上でも陸地と同じように「歩き出すように立ち上がる」事がテイクオフの成功に繋がります。
4. テイクオフでよくある問題:ノーズが波に刺さる
サーフィンをしているときによく起こる問題の一つが、ボードの先端(ノーズ)が波に刺さることです。これは初心者だけでなく、経験者でもたまに起こります。
多くの初心者がこの問題に直面する主な原因は、「体重を前方にかけすぎてしまう」ことです。実は、私もサーフィンを始めてから15年間、テイクオフする際はボードの前方に重心をかけて、波の斜面を下るようにするのが正しいと思い込んでいました。
しかし、実際のところはボードの後方に重心をかけることで、ボードの尾部(テール)が波の力を受け止め、波によってボードが押し出されることでテイクオフが安定します。
逆に、ノーズに重心をかけすぎてしまうと、テールが浮いてしまい、波が浮いたテールを押すことでさらにテールが持ち上がってしまいます。その結果、ノーズが波の斜面に突き刺さってしまうのです。
この状況は、公園のシーソーに座っている時のようなものです。シーソーの一方の端に座り、もう一方の端が上に向いている状態を想像してみてください。これと同じことがサーフィン中に起こってしまうのです。つまり、体重を前にかけすぎると、ボードの後方が上に向かって浮き、ノーズが波に刺さってしまうのです。
5. ノーズが刺さるのを避けるコツ
- 波を見ながらパドリングをする
- アゴをボードに付けない
- 下を見ないようにする
- プッシングをしっかり行う
ノーズが刺さる理由は前述した通り、体重を前方にかけているからです。ではそれを避けるためには、体重を後ろの方にかけるだけでノーズが刺さりにくくなり、サーフボードも波をキャッチしやすくなります。
5_1.ノーズが刺さらないサーフボードの選び方
サーフボードが長くなると、その分テイクオフ時にボードコントロールが難しくなり、ノーズが刺さりやすくなります。
しかし、サーフボードが短すぎると、波のバトントスをキャッチするためにはスキルが必要になるので、初心者には難しくなります。
また、サーフボードの専門用語になってしまいますが「ロッカー」や「アウトライン」というサーフボードの特性によって、テイクオフのやり方は変わります。
ノーズが刺さりやすいことで悩んでいる場合は、サーフボードを刺さりにくいサーフボードに変えてみるのもオススメです。
6. 実践:ノーズが刺さらないテイクオフをマスターする
ノーズが刺さらないテイクオフをマスターするためには、陸上での反復練習が効果的です。やり方は簡単です。以下の手順で反復練習をしていきましょう。
- 正しい姿勢でパドリングをする
- 後方確認をする練習をする
- アゴをボードから離す練習
- プッシング姿勢の練習
- ウォークアップテイクオフの練習
上記5つのステップを意識しながら、その場で練習しましょう。毎日5分続けるだけでも刺さらないテイクオフができるようになります。
6_1.効果の高いトレーニング方法
テイクオフの練習は道具がなくても出来ますが、陸トレ用のグッズを導入すると、もっと効果的なトレーニングができるようになります。
- バランスドーム/ハーフバランスボールを導入する
- ソフトボードを陸トレで使う
バランスドームを下に置き、その上にソフトボードを置いてテイクオフの練習をしましょう。
毎日5分やるだけでサーフィンのテイクオフは間違いなく上達します。
7.まとめ:サーフィンのテイクオフ成功への道のり
長々とまとめてしまいましたが、サーフィンのテイクオフ成功への道のりはシンプルです。
- サーフボードが刺さる原因を知る
- テイクオフのコツを学ぶ
- 家で反復練習する
要点をまとめると、上記の3つのポイントを意識して、反復練習を重ねるだけでサーフィンのテイクオフでサーフボードが海に刺さることを防げます。
これらを意識して、テイクオフの失敗の数を少なくしていきましょう。