こんにちはビーチアクセス編集部です。本記事は海水浴やサーフィン中に気をつけたい「クラゲ対策」と「クラゲの発生時期」について記事をまとめていきます。

本記事を執筆している筆者は沖縄県出身で、ハブクラゲに刺されること1回、サーフィン中にカツオノエボシに刺されること2回を経験しています。

そのため我が家では海水浴でもサーフィンでも、なるべくクラゲ対策を事前に頭に入れて危機管理を行なっています。

ハブクラゲもカツオノエボシも大量発生する時期は同じで、海水浴場に流れてくる理由やタイミングも似ています。

本記事では、クラゲの大量発生する時期について解説するのと同時に、クラゲとカツオノエボシの効果的な対策と対処法、間違った対策と対処法についても解説していきます。

本記事を参考にして、海水浴、夏のレジャー、サーフィンを安全に楽しんでいきましょう。

1. クラゲが出やすい時期は?

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クラゲが発生しやすい時期は、クラゲの生態や繁殖サイクルに密接に関連しています。

クラゲという名前は、彼らの形状がガラス細工の風鈴「すずガラス」に似ていることから名付けられたそうです。

危険な生物に指定されているクラゲの発生しやすい時期は以下のシーズンです。

  1. 春から夏にかけて増える
  2. 夏から秋にかけて増える
  3. ハブクラゲは6月〜9月
  4. カツオノエボシは5月〜11月ごろ(地域による)
  5. 海水温が高くなる時期
  6. 台風後
  7. 貝類やプランクトンが増える時期

これらの時期は、クラゲにとって適した生育環境が整うため、多くのクラゲが海面に上がってきます。

一方、気温や水温が下がる秋から冬にかけては、クラゲの数は自然と減少します。

また、クラゲは一年を通じて発生する可能性があるため、海水浴やダイビングなどを行う際は、常に注意が必要です。

1.1 クラゲに刺されないための対策

  1. クラゲ情報をネットで調べる
  2. 海水浴はクラゲ対策ネットが設置されているビーチで楽しむ
  3. ラッシュガードやスパッツ、ウェットスーツを着用する
基本的な3つの対策です。これらの対策をしていればクラゲに刺されるリスクを最小限にすることができます。

2. 危険なクラゲの種類

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海水浴シーズンに出現するクラゲには、多種多様なものがいます。その中でも特に危険とされるのは、「アカクラゲ」や「ハブクラゲ」などです。これらの名前は、見た目や特性によって名づけられており、人に対する危険性を示しています。

  • アカクラゲ:赤く透明な体が特徴。接触すると強い痛みを伴う
  • ハブクラゲ:毒性が強く、接触すると命に関わることも
  • カツオノエボシ:青く透明な体が特徴。触手に強い毒を持ちます。刺されると電気ショックのような痛みが走ります。

これらのクラゲの出現は、海水浴シーズンである夏に多く、特に暖かい海域での出現が多いです。それぞれのクラゲがどのような形状や色をしているかを事前に確認しておき、見かけたら避けるようにしましょう。

それでは、これらの危険なクラゲから身を守るための具体的なアクションプランを以下に示します。

3. 危険生物【1】アカクラゲの生態と特徴

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アカクラゲとその仲間たちは、その傘の下部から伸びる触手部分に「刺胞」を備えています。この刺胞に直接触れてしまうと、火傷にも似た激痛が体を駆け巡ります。それだけでなく、皮膚の腫れや水疱などの症状が出現し、場合によっては呼吸困難を引き起こすこともあるのです。また、クラゲが死んだ後でも、刺胞は活動を続けるため、海岸に打ち上げられたものでも十分な注意が必要となります。

情報ソース:https://onl.sc/MtcAESc

3.1 アカクラゲの対策方法

水中でのクラゲの存在は見つけにくいものです。そのため、クラゲの情報を事前に調べたり、海辺でクラゲが打ち上げられていないかを確認するなど、事前の予防策が大切となります。さらに、ラッシュガードやウェットスーツの着用など、肌の露出を最小限に抑える方法も効果的です。

もし刺されてしまった場合は、付着した触手をこすらずにタオル等で摘み取るようにしましょう。また、酢やアルコール、アンモニア水はクラゲの毒素を中和させ、痛みや腫れを緩和させるのに有効とされています。その後できれば病院で診察を受けるのがオススメです。

3.2 アカクラゲの間違った対策方法

  • アカクラゲの発生情報を調べない
  • 触手が付着したまま擦る
  • 真水で洗い流す

アカクラゲに刺されてしまった場合、パニックを起こして間違った対策をしてしまうことが多いです。パニックを起こさないようにクラゲに刺されたら付着した触手をタオルなどで取り除き、酢やアルコールなどを使ってクラゲの毒素を中和させましょう。

4. 危険生物【2】ハブクラゲの特徴と対策方法

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ハブクラゲは、その透明感のある外見から、水中での視認が困難であり、多くの人が刺された瞬間に初めて存在に気付くのが常です。

その主な活動期間は6月から9月にかけてで、波静かな砂浜や湾内、人工ビーチ等で特に出没が頻繁に報告されています。

サイズは20~30cmとそれほど大きくなく、浅瀬でも被害が発生しているのが現状です。

ハブクラゲの危険性を増しているのは、触手に密集している刺胞という毒針入りのカプセルで、これが外部からの刺激を感じると毒針を放出します。

一度刺されると強烈な痛みを伴い、皮膚上にはミミズ腫れを思わせるような跡が現れます。

特筆すべきは、沖縄県でこれまで3件の死亡事例が発生しており、十分な警戒が求められます。

4.1 ハブクラゲに刺されないための対策方法

  1. ハブクラゲ侵入防止ネットが設置されているビーチ内で泳ぐ
  2. 肌を直接晒さないように、ウェットスーツやラッシュガード、長袖のTシャツやレギンスを着用する。

4.2 ハブクラゲに刺されてしまった時の対処法

  1. すぐさま海から上がる。
  2. 触手を取り除くために、大量の食酢を使用する。
  3. もし食酢を使用しても触手が取り除けない場合は、指先を使って優しく除去する。
  4. 痛みが酷い場合は、冷たい氷や冷水を用いて痛みを和らげる。
  5. その後、医療機関にて治療を受ける。

4.3 ハブクラゲの間違った対処法

  1. 触手に真水をかけない
  2. 触手にアルコールをかけない
  3. 触手に砂をかけて払い落とさない

これらの行為はハブクラゲの触手に付いている毒性カプセルを刺激して、未発射のものが発射されてしまう恐れがあるので絶対にやらないでください。

4.4 実際にハブクラゲに刺されたヒトの体験談

本記事を執筆している筆者は沖縄県出身で、幼少期にハブクラゲに刺された経験があります。まずハブクラゲはほとんど視認することができません。透明ですし、基本的に刺される前の発見は困難です。

水深が膝ぐらいの場所にも浮遊しています。

刺された時は電気ショックのようなビリビリという強い痛みが全身に発生します。また触手がまとわりついているため、その部分はミミズ腫れのように赤く腫れます。

私はすぐに海に上がり、付近の薬局で対処法と塗り薬を処方してもらいましたが、可能な限り病院に行くのが良いと教えられました。

強い痛みと激しいショック性のある刺激なので、とても危険です。

幼少期の思い出ではありますが、強烈な体験だったため今でも恐怖体験として鮮明に覚えています。

5. 危険生物【3】カツオノエボシの特徴と対策方法

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カツオノエボシは、日本の温暖な海域、特に南日本や沖縄周辺の海に多く見られます。特に、6月から9月にかけての夏季に多く発生しやすいとされています。沖縄県では11月ごろまで発生するシーズンもあります。

また、台風後にビーチに大量発生する現象が見られます。これは主に2つの理由からです。一つは、台風が深海に棲むカツオノエボシを海面や海岸に押し上げるからです。もう一つは、台風が海水の温度や塩分濃度を変化させることで、カツオノエボシの増殖に適した環境を作るからです。

見た目の特徴として、カツオノエボシは四角形の傘を持つことからその名がついています。体色は透明から淡いブルーまたはピンクで、触手は明るい黄色をしています。

そして、クラゲの一種であるカツオノエボシですが、実はヒドロ虫の一種でもあります。ヒドロ虫は刺胞動物門に属する水生生物の一群で、ポリプ(花形)とメデューサ(クラゲ形)の二形態を持つことが特徴です。

一般にクラゲと言われる生物はメデューサ形態をとりますが、カツオノエボシもこの形態の一種です。つまり、カツオノエボシはヒドロ虫の群体とも言えるのです。

5.1 カツオノエボシに刺されないための対策

  1. カツオノエボシ発生情報を調べる
  2. クラゲ防止ネット内のビーチで泳ぐ
  3. ラッシュガードやウェットスーツを着用する

基本的なクラゲ対策と同じで、カツオノエボシ発生情報を調べた上で、クラゲ防止ネットが設置されているビーチ内で泳ぐようにしましょう。またラッシュガードやフルスーツのウェットスーツを着用するのがオススメです。

5.2 カツオノエボシに刺された時の対処法

  1. 海水で洗い流す
  2. タオルなどを使い触手を取り除く(可能であれば海に入りながら)
  3. タンパク毒を無効化するために温める
  4. 温めた後は冷やす
  5. 病院で診察を受ける
  6. 抗ヒスタミンの軟膏、ステロイド外用薬の軟膏を塗る

5.3 カツオノエボシに刺された時にやってはいけない対処法

  1. 真水で洗い流す
  2. 酢はかけてはダメ
  3. 砂をかけて擦る
  4. 素手で触手を取ろうとする

カツオノエボシもクラゲ同様に、真水で洗ったり、砂をかけて擦ったりするのは絶対に避けるようにしましょう。また触手には毒があるので素手で取ろうとするのも危険です。

5.4 カツオノエボシに2回刺されたサーファーの体験談

筆者はサーフィン中に2回カツオノエボシに刺されたことがあり、3歳の娘はハワイ旅行中にカイルアビーチでカツオノエボシに刺されたことがあります。

まずサーフィンのシチュエーションは台風時のサーフィンでした。波は大きく、海も荒れていて、湾になっているポイントでサーフィンをしていました。

台風時には多くのクラゲやカツオノエボシが発生しますが、当時はそんな状況でも「上半身裸+サーフトランクス」でサーフィンをしていました。

その結果、2回刺されてしまうとアナフィラキシーショックで死亡してしまう可能性もあるカツオノエボシに2回刺されました。一回目と二回目は違う日です。

カツオノエボシに刺されると、ハブクラゲのような強い電気ショックのような衝撃が走ります。ただし痛みはハブクラゲよりも小さいです。

刺された場合はその場で触手を取り除き、刺された患部をなるべく動かさないようにして岸に戻りました。サーフポイントのピークは岸から300メートルの距離でかなり遠かったので、サーフィン中に刺されると危険です。

その後、ハブクラゲの経験があるので、すぐに海から上がりました。

カツオノエボシはハブクラゲと違い、アンモニア水をかけてはいけません。なので酢をかけると余計に触手を刺激してしまう恐れがあるので、必ず海水で触手を取り除きましょう。

サーフィン後に海から上がって救急病院に行き、診察を受けました。その時の先生に「なるべくラッシュガードやウェットスーツをつけようね」ってやんわり怒られました。

私はその経験があるので、今では夏場でもちゃんとウェットスーツをつけるようにしています。

5.5 オアフ島のカイルアビーチはカツオノエボシ大量発生地域

オアフ島のカイルアビーチで娘がカツオノエボシに刺されました。それも海中ではなく砂浜で砂遊びをしてる時です。

その時、娘がギャン泣きして妻はパニックを起こしてしまい、すぐに真水で洗おうとしましたが、カツオノエボシに刺されたことのある私が全力で止めて、海水で触手を取り除き、患部を温めて、対処することができました。

その日は他の観光客もカツオノエボシに刺されていて、大量発生していたようです。

カイルアビーチは人気のビーチですが、ライフセーバーもいないし、ロコによるとクラゲがよく発生するビーチとして知られているそうです。

なのでカツオノエボシに刺されて病院に行く観光客も多いそうです。

ハブクラゲもカツオノエボシも対処方法はそれぞれで違っています。娘の事件は幸いにも私が対処法を知っていたので事なきを得たのですが、対処方法と対策を知っていなければ大変なことになっていたでしょう。

6. クラゲ避けクリームの効果は限定的

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日本でもクラゲ避けの成分が入った日焼け止めやクリームが売られています。しかし、実際に効果があるかと言われれば、その効果は限定的です。

なぜならクラゲの多くは泳ぐ力が弱いため、海中を漂うことしかしていません。基本的には潮の流れに流されるままです。

なのでクラゲが嫌いな成分が入っていたとしても、クラゲはそれを避けて泳ぐことはできず、基本的には嫌でもぶつかってきます。

クラゲの生態や特徴を知っていれば、クラゲ避けクリームよりもラッシュガードやウェットスーツを着用し、海水浴であればクラゲ対策ネットが設置されているビーチ内で泳ぐことが最も効果的です。

7. クラゲが大量発生する時期と対策方法のまとめ

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  1. 対策:ラッシュガードやスパッツ、ウェットスーツを着用する
  2. 時期:クラゲの多くは春から秋にかけて大量発生する
  3. アカクラゲ、ハブクラゲ、カツオノエボシは海水浴場で多く見られる
  4. アカクラゲとハブクラゲは海水で触手を取り、酢で中和する
  5. カツオノエボシは海水で触手を取り、患部を温めた後冷やす
  6. 海水浴はクラゲ対策ネットが設置されているビーチで泳ぐ
  7. クラゲ避けクリームの効果は限定的

海水浴やサーフィンが盛んな夏のシーズンですが、クラゲやカツオノエボシが大量に発生する時期でもあります。本記事の対策方法を参考にして、海水浴やサーフィンを楽しんでもらえたら嬉しいです。

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