こんにちは、ビーチアクセス編集部です。

本記事は海遊び経験が豊富なサーファーの視点から「子どもと海で遊ぶときの注意点」について紹介します。

夏は海で遊ぶ機会が増えますが、子供連れの海遊びには多くの危険が潜んでいます。

お子さんに限らず、海で遊ぶ習慣がない大人でも、なかなか海の注意点に気付きにくいことがあります。

海では波にさらわれる、深みにはまる、離岸流に流されるなど、予期せぬ事故が起こりえます。

それだけでなく熱中症など、自覚症状の少ない体調不良も起きやすくなります。

本記事では、子連れで海に行く際に知っておくべき10の注意点をまとめました。これらを守ることで、家族で安全に海を楽しむことができるでしょう。

1. 子連れの海遊びに潜む危険とは

まず、海難事故が起きた時に通報する番号「118」を覚えておきましょう。

「110(警察)」や「119(救急)」は知っていると思いますが、意外にも「118(海難事故)」は知られていません。

なんだか、怖いから考えたくないと思うかもしれませんが、子供を連れて海遊びをする際は、万が一のことを想定しておくことが大切です。

1.1 子供が巻き込まれやすい海の事故

子供が巻き込まれやすい海の事故 子供は好奇心旺盛で、危険を察知する能力が十分に発達していないため、海で事故に遭うリスクが高くなります。

特に、波に飲まれる、離岸流に流される、水中の障害物に衝突するなどの事故が多発しています。

米国小児科学会によると、5歳未満の子供の溺水事故の約50%が海やプールで発生しているそうです

1.2 親の監視が行き届かないことによるリスク

親の監視が行き届かないことによるリスク 海水浴場では、親が子供から目を離した隙に事故が起こる可能性があります。

特に、複数の子供を連れている場合、一人一人に注意を払うのが難しくなります。

救急医療の現場では、「ほんの数秒目を離した隙の事故」が後を絶たないと言われています。

2. 海の事故を防ぐための事前準備

2.1 子供に合った水着と浮き輪の選び方

子供用の水着は、体にフィットし、紫外線防止加工されたものを選びましょう。オススメはウェットスーツです。

浮き輪は、年齢や体格に合ったサイズで、空気漏れがないか事前にチェックが必要です。

また、浮き輪は補助具であり、溺水を完全に防ぐものではありませんので注意が必要です。

2.2 必須アイテム:ウェットスーツ、ライフジャケット、日焼け止め、帽子

ウェットスーツは体温の低下を防ぎ、海の中の障害物から身を守ります。

またウェットスーツは体を浮かしてくれる浮力があるので、万が一の際はライフジャケットの代わりにもなります。

ライフジャケットは溺水事故を防ぐために必須です。

現代は子供用ウェットスーツを格安で購入できます。

筆者も子どもたち用のウェットスーツを Amazon などで購入し、海水浴の際に使用しています。

日焼け止めと帽子は、日光の強い海での日焼けや熱中症を防ぐために重要なアイテムです。

特に、子供の皮膚は大人よりも紫外線の影響を受けやすいので、こまめな塗り直しが大切です。

2.3 海の安全ルールを子供に教える

海に入る前に、子供に海の安全ルールを教えましょう。

筆者の家族では

  • 「助けてサイン」を覚える
  • 子どもだけで海やプールに入らない
  • 遊泳区域から出ない
  • 監視員の指示に従おう
  • 20分に1回は海から上がって休憩する

などのルールを決めています。

もちろん厳しくルールを設定するだけでなく「20分に一回はおやつ休憩」「子どもだけで海に入ったら、お父さんが寂しくて泣く」など子供に分かりやすく、ゲーム感覚で安全ルールを教えることが大切です。

3. 海岸到着後の安全確認項目

  • 海の状況をチェックする
  • ライフセイバーの位置を確認する
  • 親子で遊泳区域の確認をする

3.1 海岸の潮流や水深のチェック

海に入る前に、潮流の強さや水深を確認しましょう。潮の流れが速い場所や、水深が急に深くなる場所は危険です。

また、干潮と満潮の時間を把握し、干潮時は水深が浅くなるため、岩場などでケガをするリスクが高くなることに注意が必要です。

3.2 監視員や救助設備の位置確認

監視員や救助設備の位置確認 海水浴場に到着したら、監視員がどこにいるのか、救助設備がどこにあるのかを確認しましょう。

事故が起きたときに、すぐに助けを求められるよう、監視員との連絡方法も把握しておくことが大切です。

ライフセーバーの方は、国際的なトレーニングを受けており、CPRや応急処置の知識を持っています。

3.3 親子で遊泳区域を確認

子供と一緒に、遊泳区域がどこからどこまでなのかを確認しましょう。

区域外は水深が深かったり、流れが速かったりするため、子供だけでなく大人も立ち入らないようにしましょう。

遊泳区域は、ブイや旗、ロープなどで明示されていますが、場所によって設置物が異なるので注意が必要です。

4. 海水浴中の監視ポイント

  • 子どもから目を離さない
  • 基本は大人1人に子ども1人の監視体制
  • 興奮しすぎてないかチェック
  • 休憩の目安や水分補給のチェック

4.1 子供から目を離さない

子どもは推進50cm未満のプールや海でも溺れることがあります。水深が浅くても子供達から目を離さないようにしましょう。 

4.2 複数の大人で監視体制を整える

できるだけ複数の大人で監視体制を整えましょう。

一人が子供と一緒に海に入り、もう一人が海岸で見守るのが理想的です。

監視中は、スマートフォンの使用を控え、会話も最小限にすることが大切です。

4.3 興奮しすぎていないか常にチェックする

海で遊ぶのは子どもたちにとって最高の非日常ではありますが、海は常に危険と隣り合わせです。

あまり興奮しすぎないように、常にチェックをして、興奮しすぎたら海から上がらせておやつタイムを作るなどして、過度な興奮を抑えるような工夫をしましょう。

ちなみに糖分を摂り過ぎるとシュガーハイになってしまい、興奮が高まってしまうので、甘いもの過剰摂取は控えるようにしましょう。

4.4 休憩の目安や、水分補給のタイミングを常にチェック

子どもたちは海遊びに熱中しすぎて、休憩のタイミングを忘れてしまうことがあります。

そのため大人が様子を見ながら休憩のタイミングや、水分補給のタイミングを促すのが理想的です。

4.4 干潮満潮の時間を把握しておく

干潮時は水深が浅くなるため、岩場などでケガをするリスクが高くなります。

一方、満潮時は水深が深くなり、流れも速くなるため、子供が流されるリスクが高まります。

干潮と満潮の時間を把握し、子供の安全に配慮することが大切です。

5. 波や潮流が強い時の対策

海のコンディションは変わりやすく、穏やかに見えても急に変わることがあります。

また波の高さや潮の流れも変わりやすいので、注意が必要です。

5.1 波に気を付ける

サーファーにとって、引き波は当たり前の光景ですが、一般人には引き波のパワーを知らないことがほとんどです。

急に沖に引っ張られるような感覚は、パニックを誘発してしまうこともあるでしょう。

特に、子供は引き波の危険性を理解していないため、パニックにならないように、しっかり親が注意を払う必要があります。

5.2 離岸流に流されないように注意する

離岸流は、海岸から沖に向かって流れる狭い範囲の強い流れです。

遊泳区域内であれば問題ありませんが、シチュエーションによっては遊泳区域外で遊ぶこともあるかもしれません。

離岸流に流されると、沖に流されてしまい、自力で戻ることが困難になります。

離岸流に逆らって泳ぐことは、訓練された消防士や水泳の選手でも難しいとされています。

離岸流が発生しやすい場所(岬の先端、砂浜の両端、沖合にある岩場など)では、特に注意が必要です。

もしも離岸流に捕まってしまった場合は、流れに逆らわず、岸と平行に横に泳いで離岸流を抜けるようにしましょう。

5.3 危険を感じたらすぐ上がる

波が高くなってきた、潮流が速くなってきたなど、危険を感じたらすぐに海から上がりましょう。

また、雷鳴が聞こえたら、すぐに海から離れることが重要です。

海の状況は刻一刻と変化するため、常に気象情報や海の状態に注意を払い、安全を優先することが大切です。

6. 海の生物への対処法

  • クラゲ
  • チンクイ
  • ウニや貝類

6.1 クラゲに刺されたときの応急処置

海にはたくさんの危険生物が潜んでいますが、特に被害が多いのは毒性の触手を持つクラゲです。

クラゲに刺された場合、以下の応急処置を行います。

  1. ライフセイバーに助けを求める
  2. 海水で患部を洗い流し、触手を取り除く(素手で触らない)
  3. 酢やクラゲ対策スプレーを患部に噴射し、毒の活性を抑える
  4. 40-45℃のお湯に30分ほど患部をつける(熱い場合は冷ます)
  5. 痛みや腫れが引かない場合は医療機関を受診する

*クラゲの種類によって対処法が違います。

参考記事:クラゲが大量発生する時期は?効果的な対策とやってはいけない対策方法まとめ

6.2 海はばい菌だらけ

一昔前は怪我をしたら海で消毒する...という間違った民間療法がありますが、海は陸地よりもばい菌だらけです。

怪我をしたらすぐに海から上がり、海には入らないようにすることが大切です。

子どもにはマリンシューズを履かせたり、ウェットスーツを着用させるなどして、怪我を予防することが何よりも重要です。

参考記事:チンクイ(ゾエア)に刺されたくない人必見!絶対に気をつけるべきポイントまとめ

7. 熱中症と日射病の予防策

筆者が住む沖縄では、毎年必ず海水浴客が熱中症で緊急搬送される海難事故が起こります。

水分とミネラル不足から起こる熱中症、大人の飲酒による脱水症状などが原因だそうです。

海で遊ぶ際はビーチバックやクーラーボックスなどを使って、おやつや水分を用意しておきましょう。

海難事故は海中だけではなく、陸地でも起こるので注意が必要です。

7.1 こまめな水分補給と休憩

  • 30分に1回は水分を補給する(アルコールは避ける)
  • 塩分も適度に補給する(スポーツドリンクなど)
  • 日陰や木陰で定期的に休憩する

これらの注意点を守って、海辺のレジャーを楽しむようにしましょう。また水分補給やおやつを持ち運ぶための大容量のビーチバッグがあると便利です。

関連商品:Beach Access大容量ビーチバッグ

7.2 日陰での休憩と体温の調節

  • 直射日光を避け、日傘や帽子を活用する
  • 通気性の良い明るい色の服装を選ぶ
  • 濡れタオルで首や脇の下を冷やす

日陰で休んだり、カラダの熱を逃がすことも大切です。

7.3 体調不良の兆候を見逃さない

  • めまい、頭痛、吐き気、失神などの症状に注意する
  • 体調不良を感じたら、すぐに涼しい場所で休憩する
  • 症状が改善しない場合は、医療機関を受診する
  • 溺水事故が起きたときの応急措置

海では軽度の熱中症や、脱水症状から自覚症状がなく重度に発展することが多いです。

体調不良の兆候を見逃さないように注意しましょう。

*海難事故の通報:海難事故が発生したら、迅速に「118」に電話をかけ、状況を伝えましょう。

8. 海遊び後の健康管理

海の事故

思いっきり海で遊んだ後の健康管理もとても大切です。サーファーにとっては当たり前でも、意外と一般のヒトは知らないことも多いです。

8.1 真水でしっかりとシャワーを浴びる

  • 海水や砂を完全に洗い流す
  • 髪の毛や耳の中、水着の中なども入念に洗う
  • 海水で濡れた水着は早めに着替える
  • タオルで体を拭き、十分に乾かす

8.2 体調の変化に気を付ける

  • 頭痛、発熱、下痢などの症状がないか確認する
  • 耳の痛みや違和感がある場合は早めに医療機関を受診する
  • 日焼けによる皮膚の赤みや痛みを和らげるためにアフターサンケアをする
  • 体調不良が続く場合は、医療機関を受診する

8.3 水分とミネラルを補給する

  • 着替えた後は水分補給を行う
  • スポーツドリンクや塩分チャージなどでミネラルを補給する
  • 少しずつ補給する

大事なポイントは一気に大量の水分を補給しないことです。

9. まとめ:安全に海を楽しむためのポイント

海の事故

最後に安全に海を楽しむためのポイントをまとめていきます。

9.1 事前準備と安全確認の重要性

  • 天気予報や海水浴場の情報を確認する
  • 必要な持ち物を準備し、体調を整える
  • 海岸の注意書きや監視員の指示に従う
  • 遊泳エリアを確認し、危険な場所には近づかない

9.2 子供の安全を守るための監視と注意点

  • 「助けてサイン」を親子でしっかり確認しておく
  • 子供から目を離さず、常に監視する
  • 子供に海での危険性を教え、ルールを守らせる
  • 子供の体調変化に気を配り、無理をさせない

9.3 海の事故を防ぐ知識と心構えを持つ

  • 自分の泳力を過信せず、無理な行動は控える
  • 海の危険性を理解し、リスクを避ける
  • 事故が起きたときの対処法を身につける
  • 周囲に助けを求められるよう、仲間と一緒に行動する

海水浴は夏の楽しみの一つですが、安全が何より大切です。

事前準備を怠らず、海の危険性を理解し、監視体制を整えることが重要です。

子供の安全には特に注意を払い、海の事故を防ぐ知識と心構えを持って臨みましょう。

体調管理にも気を配り、海水浴後は真水でしっかりと洗い流すことを忘れずに。

これらのポイントを押さえて、安全で楽しい海水浴を満喫してください。

関連記事

      RuffRuff App RuffRuff App by Tsun